4代目住職、尼僧です!

38歳で3児の母、ゆるりゆるりと住職やってます

サバ断ちって知っていますか?

断ち物(たちもの)とは、神仏に願掛けをした時に、自分の好きな食品や嗜好品もしくは薬などを絶って、禁欲により願掛けを強力にできるという民間信仰。断ち物とするものは酒、煙草、茶、薬品などさまざまで、最初は身を清める目的に近い信仰対象の嫌うものを絶つ、女絶ち、肉絶ちなどが主流だったが、のちに自分の好物が多くなる。 もっとも有名な例では、上杉謙信の女絶ちと春日局の薬絶ちがある。(wikipediaより)

タイトルの「鯖(サバ)断ち」とはその名のごとく魚のサバを断つことで、徳島県にある鯖大師本坊というお寺で行われている祈願の方法です。
鯖断ち祈願、奉納絵馬のお申し込み|四国別格霊場 第四番札所 鯖大師本坊


実は、我が家でも長い間サバ断ちが行われていて、私は生まれてから20年近くサバという魚を知らずに育ちました。何の願を掛けたサバ断ちだったかというと、それは私が生まれる前の話に遡ります。


結婚後もしばらく子が授からなかった我が家。家族がこの鯖大師本坊にお参りをした際、このサバ断ちを知り、子宝成就の願掛けをしました。サバ断ちのおかげかその数年後には無事に子供を授かることができ、サバ断ち期限の3年を迎えましたが、「もしもこの後なにかあったら」の思いもあり、そのあとも食卓にサバが出ることはありませんでした。授かった娘が成長し、二十歳を迎えるときまで…。


私がサバという魚が美味しいと知ったのは大学生のとき。アルバイトをしていたファミリーレストランのまかないで初めて「鯖の味噌煮」を食べました。その美味しさに感動した私は、その後実家に帰省した際、母に「サバって魚が美味しい!」と報告しました。そしてそのときに初めて我が家のサバ断ちの話を聞いたのでした。

願を掛けられていた張本人が、この魚に願を掛けられていたなんて知らず「美味しい!美味しい!!」と食べていたわけです。

 

昼食にいただいたお弁当に鯖の塩焼きが入っていたのでこの話を思い出しました。サバって美味しいですよね。今では大好きです。

みなさんも、なにか叶えたいお願い事がありましたら、サバ断ちなんていかがでしょうか。我が家はずっと断っていましたが、本来のサバ断ちは3年間だそうです。