「妊婦は火葬場に行ってはいけない」
「妊娠中に葬式に出るとアザのある子が産まれる」
など、昔は妊娠中のお葬式にまつわる迷信があったようです。僧侶である私も二度の妊娠出産をしましたが、妊娠中は「妊婦さんなのにお葬式は大丈夫なの?」「お腹に鏡を入れておくといいのよ」などと心配してもらったこともありました。
妊娠中にも何度か葬儀が入り、導師を勤めましたが、お腹に鏡は一度も入れていかなかったし、怖いとも思いませんでした。
なぜならそもそもこれらの考え方は、死を穢れとする昔の日本にあった死生観からきたもので、仏教的ではありません。仏教では、死は仏様に近づく一歩であり、忌み嫌うべきものではないはずです。
それに、顔を知っている檀家さんの方が、亡くなったからといって私のお腹にいる赤ちゃんに悪さをするなんて考えられませんでした。むしろ、ひとつの命を終えた人がお腹の中の赤ちゃんに生きるパワーを分けてくれたような、そんな気さえしました。一人目の妊娠のとき一番最初に送った方が106歳のおばあちゃんだったからかもしれません。
おかげさまでうちの子供たちは二人とも元気に育っています(^^)/
なので、もしも 「妊婦なのにお葬式に言っても大丈夫かな…」と気にしている人がいたら、こう声を掛けてあげたいです。
「大丈夫だから、大事な人、送りたい人はちゃんと見送ってあげてください!」
「でも、決して無理はしないように!」
お葬式に参列するのは身体的・精神的に負担が掛かります。だから妊婦の体調を心配して「お葬式はNG」と言う人がいるんだと思います。
だから、自分のためにも亡くなった大事な人のためにも、決して無理はしないように!
そして…
実は私、現在3人目がお腹の中にいます。
妊娠9ヶ月目に入り、ゴールデンウイーク頃出産予定です。
とりあえず無事に出産できるようにがんばります。
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